資産運用の基礎知識と注意点

貯蓄から資産運用へ – 適切な運用でお金を増やそう

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みなさんは、「貯蓄」と「資産運用」には、どんなイメージがあるでしょうか。

 

昔から日本人には「貯蓄」は善、株式投資などの「資産運用」は悪といったイメージも多く、貯蓄好きな国民性です。

現在の日本人の金融資産の貯蓄の比率は54%と、米国の約14%、ユーロ圏の約35%と比べも圧倒的に高い割合を占めています。

参考:資金循環の日米欧比較

 

ただ、この低金利の時代、貯蓄だけではなかなかお金が増えません。ここでは、適切なお金の増やし方として「資産運用」のお話をしていきます。これを読んで資産運用へ一歩踏み出してみてください。

1分でわかるまとめ

貯蓄と資産運用の違い
預金だけではお金は増えないだけでなく、インフレによって価値が下がるリスクも。将来の生活のためにも、一部の資産を資産運用に回すことが重要。

資産運用のプランニングが重要
それぞれの目標によって資産運用プランは変わってくるので注意が必要。
35年(30歳から65歳)で老後の2,500万円を貯める場合、貯金では毎月約77,000円が必要なのに対して、年利3%の資産運用を行う場合は、毎月約40,000円の積み立てで十分。

おすすめの投資先
初心者におすすめはヘッジファンド。プロに任せて安心して安定したリターンを継続的に積み上げて中長期的に資産形成していこう。

貯蓄だけではなく、資産運用した方がよい

お金を稼ぐのは難しいですが、この低金利の時代、増やすのは稼ぐより難しいと感じているかもしれませんが、株式投資や投資信託などで資産運用を行なえば、効率的に増やすことができます。

 

貯蓄とは

貯蓄とは、文字通り、お金を「貯める」「蓄える」ということ。

「貯蓄」が、銀行預金や株・債券などの有価証券、投資信託など、金融資産全般のことを指すこともありますが、一般的なイメージとしては「資金の預け場所が銀行などの金融機関の預貯金口座である」すなわち「預金」「貯金」として語られることが多いでしょう。
なので、ここでは貯蓄=銀行預金として話を進めていきます。

 

貯金の大きなメリットは安全性・流動性が高いことです。

金融機関の預金は、基本的に保証されています。株式への投資のように、預けた(投資した)金額よりも少ない額になってしまう、すなわち損してしまうことがほぼありません。

預け先の銀行が破綻してしまった場合は、いわゆる「貸し倒れ」が起きてしまいますが、現状において日本の大手銀行(メガバンク)が破綻する可能性は非常に低いでしょうし、また「預金保険制度」というものによって、1,000万円までは保証されています。

こうした点から預金は他の金融資産と比べて安全性が高いと言われています。

 

また、他の金融資産にはすぐには引き出せないものもありますが、預金はキャッシュカードや預金通帳があれば、簡単に預けることも、引き出すこともできます。ATMでは引き出し限度額がありますが、その範囲内ならすぐに引き出せます。

つまり「自由に使える」=「流動性が高い」も預金のメリットです。

預金のメリット

  • 安全性が高い(基本的に減らない、無くならない)
  • 流動性が高い(いつでも自由に使える)

 

一方で、預金・貯金の大きなデメリットは金利が非常に低いことです。

金利が比較的高いといわれるネット銀行ですら、定期預金の金利は年0.2%前後(※)。100万円を預けても5年間で1万円しか増えません。
※ SBI新生銀行 / 5年満期 / 2023年4月12日現在 /  税抜前0.25%

また、メガバンクなど大手銀行の金利は0.001%程度。5年間でも利息は数十円程度にしかならないのです。

「お金を増やす」ことを考えると、非常に難しい道のりであることは明白ですね。

預金のデメリット

  • 金利(利回り)が非常に低い

 

資産運用とは

資産運用は、主に株式や債券、投資信託といった金融商品を購入することで、お金を効率的に増やしていくことを指します。

「預金」と比べると、一定のリスクを取りつつも、より大きなリターンを求める方法です。銀行等の預貯金と異なり、それらの金融商品は元本保証はされていません。

先ほどもお伝えしたように、損をする可能性もあるということです。

金融商品によっては、値上がりの期待も大きい一方で損するリスクも大きい、いわゆる「ハイリスクハイリターン」も存在しています。

 

リスクがある一方で、例えば、投資信託の平均利回りは3%〜10%と言われており、預金と比較して圧倒的に大きなリターンが得られることがわかると思います。

リターンについては、投資した金融商品が値上がりした際に売却することで差額を利益とする「キャピタルゲイン」や、所持する金融資産によって定期的に得られる配当金や利息などの「インカムゲイン」を得ることが可能です。

 

また、そして株式投資や投資信託などでの投資は、いわゆる「デイトレード」のイメージを持っている方もいるかと思いますが、「長期投資」こそリターンを得やすいとも言われています。

金融商品は値動きがあり、グラフ(専門用語ではチャート)にすると波を打つように上下に推移するのですが、過去において、その波がずっと右肩下がりに向かうことはあまり例になく、一時期、購入時より値下がりしてしまっても、時間とともに値上がりするケースが多く見られます。

 

また「複利」の重要性からも、長期での資産運用が推奨されています。

100万円を利率5%で運用する時、1年では5万円増えるだけのように見えますが、その105万円を来年も5%で運用して、そのまた来年もとすると、10年後には164万円、20年後には265万円と、元本の2倍以上にもなるのです。

 

しかし一方、リスクも存在します。先ほどは年率5%の利回りで計算をしましたが、もちろん利回りが下がったり、損をしてしまうケースも必ずあります。

外貨や外国の金融資産を購入する場合には、円と外貨の為替変動による値下がりリスクがあったり、また株式投資でも、投資した会社の業績不振によって価格が下落するリスクがあります。

「資産運用は危険なもの」というイメージから「資産運用は当然のものであり、しておくべきこと」へと変化した現在ですが、それでも投資には絶対はないということを理解しておくことは重要です。

 

貯蓄だけでなく資産運用もした方がいい理由

「貯蓄」と「資産運用」について簡単な解説を行いました。ここでは改めて「貯蓄だけではなく、株式投資や投資信託など、資産運用もした方がいい理由」をお話します。

 

1つは、先ほど「資産運用とは」の項目でもお話しした通り「資産運用によって、自らの資産を効率的に増やせる」という観点です。

子供の教育費用として、まとまったお金を作りたい」
「老後に必要とされる2,000万円を賄うために、お金を増やしたい」

こうした目的に対して、仕事・労働だけではなく、資産運用を活用してお金を増やすという手段を、ぜひ検討すべきです。

預金による貯蓄は、損をするリスクは非常に低いものの、自分の資産形成に一役買うことはありません。株式投資や投資信託などでの「資産運用」は、一定のリスクはあるものの、多くのリターンを得られる可能性があります。

生活に必要な資金や、緊急で必要になる可能性のある資金は貯蓄でキープし、余剰資金を資産運用して将来の資産形成に備えるというのは、一般的になっています。

 

また貯蓄と資産運用を並行して行うことで、リスクを回避できるという観点もあります。

例えば、物価が上昇するインフレ。「100円だったものを200円で買わなければならなくなる」というものです。

インフレが起こると預金の価値は下がります。1万円預けていて、100円のものが100個買えたものが、200円になると50個しか買えなくなってしまいます。

 

一方で「株式」などの金融商品は、インフレが起こっても、物価の上昇を反映して同様に価格が上がるため、インフレによって価値が下がることが比較的少ないとされています(細かいケースはたくさんあり、必ずしもそうなるとはいえない、ということもご理解ください)

このような観点からも、貯蓄だけでなく、バランスを見ながら資産運用を行っていくことが推奨されているのです。

 

貯蓄/資産運用を踏まえた、資産運用のプランニング

では具体的には、より効率的にお金を増やすために、どんなプランでどんな行動をすれば良いのでしょうか。貯蓄、株式、債券投資、投資信託、ヘッジファンドなど様々な資産運用の方法を踏まえたプランニングを考察していきましょう。

 

資産運用のプランは目的や運用期間によって変わる

資産運用のプランは目的や運用期間によって変わってきます。

老後の生活資金や、子どもの教育資金、住宅購入のための頭金作り、結婚式の費用や、独立開業するためのお金など、資産運用の目的はその人々の生活スタイルや価値観、人生観によってさまざまです。金額もさまざまでしょう。

必要な金額=資産運用の目標が変わればそれに適した運用方法も変わってきます。

 

そして運用期間によっても変わってきます。

目標とする金額と時期が決まっていれば、そこから逆算して毎月いくら投資にまわすべきか、何%の金利の商品に投資して運用すればいいかを決めることができます。

それらを明確にすることが資産運用のプランニングを行なう重要なカギとなってきます。下記項目で、2つの資産運用プランニングを例にあげてみました。

 

老後に向けての資産運用プランニング

老後に向けての資産運用プランニングは、国の年金の受給年齢がどんどん高齢化していることや、医療技術の進歩などで長生きすることから必要な生活資金が増えることなどから、重要性を増しています。

 

自身が描く老後生活に月々お金がいくらかかるか、そして年金でそのうちどれだけが賄えるのか、別途必要な資金はどれくらいなのかと計算すると、自分が仕事を辞めるまでにいくらの資産形成をしなければいけないかがわかります。

以下では参考までに、老後の生活費と、年金受給額をまとめてみました。数値はあくまでも平均の額となります。

【老後の生活はいくら必要と考えるか(夫婦2人)】

  • 最低でも必要な金額・・・23.2万円/月 280万円/年
  • ゆとりのある生活を送るために必要な金額・・・37.9万円/月 460万円/年

 生命保険文化センター「生活保障に関する調査2022年度」より

【公的年金はいくら受け取れるか】

  • 国民年金・・・約6.5万円/月 約79万円/年
  • 厚生年金(男性)・・・約17万円/月 約203万円/年
  • 厚生年金(女性)・・・約11万円/月 約131万円/年

 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和3年度より

 

仮に30歳の夫婦が共働きしており、老後、ゆとりのある生活をしたい場合は、以下のような額が必要となります(65歳に退職し、85歳まで生きると設定)

  • 20年間で必要となる金額:9,200万円
  • 20年間で受給できる年金額:6,680万円

➡︎ 必要な金額=9,200万円-6,680万円=2,540万円

2,540万円が必要との試算が出ました。退職までにこの金額を準備するという目標が明確になりました。

 

この金額を貯蓄のみで準備する場合と、年3%の複利運用を行なった場合をみてみましょう。

  • 35年間、貯蓄のみ(金利0%で設定)で準備する場合の月積立額
    ・・・約77,000円
  • 35年間、年利3%で複利運用する場合の月積立額
    ・・・約40,000円

貯蓄のみで準備をする場合と、資産運用で準備をする場合では、月額での準備額が約32,500円も少なく済む計算となります。

毎月4万円弱、約半分の積立金額で同じだけの資産が築けるのですから、資産運用がいかに重要かがわかります。

資産運用はリスクも伴いますし、年利3%はあくまでも目標とする利回りですので必ずこうなるわけではありませんが、効率的に資金が準備できる手段としてはこういったプランニングができます。

 

子どもの大学進学に向けての資産運用プランニング

次に、子育てに関するプランニングを考えてみましょう。

2022年、高校生の大学進学率が56.6%と過去最高を更新しました。高校生の2人に1人以上は大学に進学する時代です。

 

大学に関しては、国公立や私立、そして私立でも文系と理系、さらには理系でも医学・薬学系とそれ以外でかかる費用がかなり差が出てきます。そして子どもが将来就きたい職業が明確であれば、それに相応する大学の学費を準備すればいいですが、なかなか小さいうちからは考えにくいものです。

ただ、子どもの未来のために準備をしておく必要はあります。

【国立大、私立大各系での初年度納付金】

  授業料 入学金 施設設備等 合計
国立大学 535,800円 282,000円 817,800円
私立文系 815,069円 225,651円 148,272円 1,188,991円
私立理系 1,136,074円 251,029円 179,159円 1,566,262円
私立医歯系 2,882,894円 1,076,278円 931,367円 4,890,539円

厚生労働省「国公私立の授業料等推移」、「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当り)の調査結果について」より

 

大学進学のみならず、専門学校の授業料等も大体同額ほどの金額が必要となります。

100万円!500万円!と突然言われると高額に感じますが、子どもが産まれる前の段階、産まれた段階からコツコツと準備していけば、月々の負担は軽いものとなりますので、こちらも事前の準備が重要です。

 

こちらは10〜20年と運用期間が短いことから、比較的リスクが高い株式投資などよりも、リスクの低い金融商品で準備するのが好まれています。

例えば学資保険などは、その筆頭です。学資保険の中でも利率が比較的高いといわれるソニー生命の「学資金準備スクエア」の場合、生まれてすぐから月々約18,000円を18歳になるまで支払う(合計約370万円)ことで、満期に400万円を受け取ることが出来ます。

 

また、保険期間中に契約者が亡くなった場合は、その後の保険料の支払いが免除されるとともに、契約された満期金額を受け取ることができます。

国立大学に進学した場合は、4年間で支払う全てを十分に賄えますし、私立文系の4年分の授業料と施設設備費等ともほぼ同額で、この商品のみで賄うことが可能です。

“さとる”
“さとる”
満期受け取り額や保険機能などを踏まえると、預金と比べると非常に効率的な金融商品ですよね。

 

今回は、「老後の生活資金」「子供の教育資金の担保」を目的としたプランニング / 資産運用について見てみましたが、このようなイメージで、資産運用のプランニングを立てることは非常に重要です。

どのようなプランニングを行うかは、その人の年齢、運用期間、収入、目標金額などによって様々です。ぜひ一度、自分にあったプランはどのようなものか、検討してみてくださいね。

 

特にオススメの資産運用方法

最後に、今回は特におすすめの資産運用をご紹介します。資産運用にはさまざまな方法があるため、迷ってしまうという方も多いはず。ぜひ一つの参考にしてみてください。

 

投資に不安がある人はプロに任せるのがおすすめ

株式投資など、リターンも大きい一方でリスクがある商品での資産運用は、投資初心者の方には大きな不安が伴うことも。

近年、若年層の一部で米国株投資信託の投資ブームが起きていましたが、海外の相場はわかりにくく、為替の影響もあるので、いきなり海外に投資するのもなかなかハードルが高いですよね。

そんな「資産運用が必要なのはわかっているけれど自分で投資するのは不安」という方は、プロに運用を任せてしまうのがおすすめです。

 

「投資のプロ」と聞いた時に思い浮かぶのは何でしょうか?

投資信託や最近流行りのファンドラップを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、それらは決して投資のプロと呼べるようなものではありません。

投資信託はそれぞれに独自の運用方針やポートフォリオがありますが、結局は自分で投資する銘柄を選ぶ必要があります。

投資信託のメリットは、海外など手の届きにくいところに間接的に投資しやすいところや、狙った投資先に少額から投資できる点です。投資信託の特徴や注意点などは以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

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投資信託を絶対買ってはいけないおすすめできない理由とは投資信託の誤解 資産運用の方法として人気の「投資信託」 一昔前までの投資は、「お金に余裕がある人がするもの」「ギャンブル性がある...

 

またファンドラップや最近人気のAI投資などは、あたかもハイテクで高度な運用が行われるような期待をもたせますが、結局はいくつかのパターンに分けてそれに当てはめていく程度です。

 

やはり「投資のプロ」といえば、古くから長い歴史と実績を持つヘッジファンドが最もおすすめできます。

ヘッジファンドこそが「資産運用によって財を成す」という本懐からズレずに長く投資を続けてきた専門機関であり、実績からも最も信用できるでしょう。

もちろんヘッジファンドにも良し悪しはあり、最低金額のハードルが高いといったデメリットもありますが、資金に余裕のある人は一度検討してみることをおすすめします。

ヘッジファンドについて詳しくは以下の記事でも解説しています

 

まとめ

今回は、「貯蓄」と「資産運用」の違いをご紹介し、また、一定の金額目標を実現するための資金作りには、株式投資や投資信託などでの資産運用を取り入れて、効率的にお金を増やすべきとお話をしてきました。

長く続く銀行の低金利時代ですが、今後もある程度の期間は続くことが見込まれています。そうした時代に上手にお金を増やすには、貯蓄だけでなく、資産運用も行なうことが大事になります。明るい将来を過ごすために、資産運用に一歩踏み出してみませんか。