【用語解説】バリューファンド

バリューファンドとは

バリューファンドとは、株式市場における投資の一形態であり、基本的な財務指標や企業のファンダメンタルズ（基本的健全性）に基づき、相対的に低価格で評価されている株式への投資に焦点を当てる手法によって運用する投資ファンドのことです。

 

この投資戦略の背後にある主要な考え方には、「市場は一時的に企業の真の価値を正確に反映していないと」いう点にあります。

そのため、バリュー投資家は、本質的価値に比べて株価が割安な企業を見つけ出し、長期に渡り市場によってその価値の正当に評価される（再評価）ことで利益を得ることを目指します。

 

バリューファンドの主要な投資対象と運用の傾向

バリューファンドは、高い配当利回りを提供する老舗企業に投資することが多く、長期投資戦略の一環として採用されます。

またバリューファンドは、市場の波や経済サイクルの変動に関わらず、安定した収益を生み出す傾向があります。

これは、株式の選択に際して厳格なファンダメンタルズ分析を行い、本質的価値が市場価格よりも高いと判断される株式を選出することにより達成されます。

 

代表的なバリューファンドとその分類

世界的に著名な投資家であるウォーレン・バフェットは、バリュー投資の代表的な人物として知られており、彼の投資戦略はバリューファンドの運用方針に大きな影響を与えています。バフェットとその師であるベンジャミン・グレアムは、株式の内在価値と市場価格の乖離を利益に変えることの重要性を説いています。

 

市場には多様なバリューファンドが存在し、これには小型株、中型株、大型株への投資を行うものなど、時価総額に基づいた分類が一般的です。

例えば、バンガード・エクイティ・インカム・ファンド・インベスター・シェアやクリアブリッジ・ラージキャップ・バリュー・ファンド、インベスコS&P500エンハンスト・バリューETF、iシェアーズ・エッジ MSCI 米国バリュー・ファクター ETFなどが、実際の市場で見られるバリューファンドの例として挙げられます。

これらのファンドは、投資家に対して長期的な資本増加や収益の追求、さらには配当金の支払いを通じて利益を提供することを目的としています。