用語解説

【用語解説】バリュー投資

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バリュー投資とは

バリュー投資とは、株式市場で過小評価されている銘柄、つまりその本質的価値や簿価よりも低い価格で取引されている銘柄=割安銘柄を選ぶ投資戦略です。

バリュー投資では、市場の短期的な感情に左右されず、長期的な価値に基づいて投資します。

バリュー投資の背景には、市場はしばしば、良いニュースや悪いニュースに過剰反応し、その結果、企業の本質的な価値と一致しない株価の動きを引き起こすという考え方があります。バリュー投資家は、このような市場の過剰反応による、株価の乖離を利益獲得の機会と見なし、割安な株価で株を購入します。

バリュー投資の概念は1934年にベンジャミン・グレアムとデビッド・ドッドによって提唱され、1949年にグレアムが出版した『賢明なる投資家』で広く認知されました。

この投資哲学の著名な支持者としては、ウォーレン・バフェットが最もよく知られています。バフェットは、バリュー投資の原則に基づいて莫大な富を築き上げたことで有名です。彼は、自身の投資戦略を通じて、市場が過小評価している企業を見つけ出し、それらの企業の株式を長期間保有することで、安定した成果を上げてきました。

 

バリュー投資のポイント

バリュー投資の鍵となるのは、財務分析を駆使して、市場が過小評価している=株価が低くなっていると思われる銘柄を見つけ出すことです。

この分析には、企業の財務状況、収益性、成長性、市場の地位など、多岐にわたる要素が含まれます。

 

バリュー投資家は、短期的な市場の動向に惑わされることなく、企業の本質的価値に注目します。このため、株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)、フリーキャッシュフローなどの財務指標を利用して、投資判断の基礎を築きます。

また、バリュー投資では「安全マージン」の概念が非常に重要です。これは、投資の際にある程度の誤差を許容し、不確実性に備えるという考え方です。具体的には、株価がその本質的価値よりも著しく低いレベルで取引されている場合に投資することで、価格の上昇余地を確保し、同時に下落リスクを低減させます。

 

バリュー投資の事例

バリュー投資の一例として、2016年にFitbitの株価が四半期業績報告後に大幅に下落した事例が挙げられます。

この時、多くの投資家は短期的な業績の落ち込みに反応して株を売り、株価は急落しました。しかし、Fitbitのファンダメンタルズ、つまり基本的なビジネスの強さや成長の見込みを分析したバリュー投資家は、この下落を投資のチャンスと捉えました。その後、Fitbitは持続的な成長を遂げ、株価は回復しました。2019年には、グーグルがFitbitを21億ドルで買収すると発表し、Fitbitに早期に投資したバリュー投資家は大きな利益を得ることができました。

 

この例からわかるように、バリュー投資は市場の短期的な動向に惑わされず、企業の長期的な価値に着目することで、大きなリターンを得る可能性がある投資戦略です。

バリュー投資家は、市場の過剰反応や感情的な売買から生じる価格の歪みを利用し、株式の本質的な価値を基に投資判断を行います。

 

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