【用語解説】リバランス / 投資マニアさとるの資産運用ガイド

リバランスとは

リバランスとは、投資ポートフォリオ内の資産配分を、初期に定めた計画に基づいて調整することです。

投資家が最初に設定したリスク許容度やリターン目標に応じた資産配分を、市場の変動や個々の資産のパフォーマンス変化に対応して再調整することを指します。

例えば、株式と債券を50%ずつ保有する戦略を採用していた投資家が、市場の上昇により株式の価格が上がり比率が増えた場合、リバランスを実行して元の50%・50%の比率に戻す必要があります。

リバランスは、リスクの適切な管理と目標リターンを維持する上で重要です。

リバランスを検討すべきタイミングは、主に投資ポートフォリオの資産配分が投資計画に定められた目標から逸脱した場合です。

市場のパフォーマンスにより資産クラス間での価格が変動するため、時間とともに配分が目標からずれていくことがあります。

また、個人の財務状況やリスク許容度、投資目標の変化もリバランスの理由となり得ます。

例えば、退職が近づくにつれてリスクを低減したいと考える場合、より安全な資産への配分を増やすためにリバランスが必要になることがあります。

リバランスのメリットは、投資計画の目標に基づいた資産配分を維持することで、ポートフォリオのリスクを管理し、予期しない市場変動に対するリスクを抑えることができる点です。

これにより、投資家は一時の感情に流されることなく、一貫した戦略を持って投資を続けることができるようになります。

また、高くなった資産を売却し、低く評価されている資産を購入することで、「高く売って低く買う」を実現し、長期的なリターンを最大化するのにも効果を発揮します。

一方で、リバランスにはデメリットも存在します。

資産の売買には取引コストが伴うため、過剰なリバランスによって利益が減少する可能性もあります。

また、市場の上昇期にリバランスを行うことで、成長する資産の一部を売却してしまい、最大限の利益を得るチャンスを逃すこともあります。

リバランスの判断を誤ると、不要なコストを発生させ、投資の効率を損なう可能性もあるので注意が必要です。