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インベスコ世界厳選株式オープンの評判は?運用の特徴と成績を解説

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インベスコ世界厳選株式ファンド(愛称「世界のベスト」)は、毎月の投資信託資金流入ランキングでも上位の人気のファンドです。

運用会社であるインベスコ・アセットマネジメントによれば、81ヵ月連続で純資金流入を記録(2023年10月2日現在)しており多くの投資家の資金を集めています。

 

そんな、インベスコ世界厳選株式(愛称「世界のベスト」)が人気を集めている理由はどこにあるのでしょうか。

ファンドの商品性や運用の特徴、そしてパフォーマンスの推移などを考察し、この投資信託がおすすめなのか私の見解を解説していきます。

1分でわかるまとめ
  • 純資産が9,049億円の大人気投資信託
  • 運用はアメリカの運用会社インベスコ・アセットマネジメント
  • 「成長」「配当」「割安」の株式投資における王道にこだわって運用
  • 独自の銘柄選定でベンチマークを上回る高いパフォーマンスを出している
  • 毎月決算型が人気だが、目先に捉われず分配金のないものを選んで長期積立投資がおすすめ

インベスコ世界厳選株式ファンドの基本情報 

まずはインベスコ世界厳選株式オープンの基本情報から見ていきましょう。

 

インベスコ・アセットマネジメントについて

インベスコ世界厳選株式ファンド(愛称「世界のベスト」)は、インベスコ・アセットマネジメントが運用会社を担っています。

インベスコはアメリカの運用会社で、本社はアトランタにありニューヨーク証券取引所に上場しています。前身企業の設立は1935年、世界の20ヵ国以上に拠点をもち運用資産は約185兆円というグローバルな独立系運用会社です。

 

日本法人であるインベスコ・アセットマネジメントは1990年に設立、運用資産は約7.5兆円という歴史のある大手運用会社です。

インベスコ・アセットマネジメントは、運用能力にも定評があり、足元では、R&Iファンド大賞2023「投資信託20年部門外国株式バリューカテゴリー優秀ファンド賞」をインベスコ世界厳選株式ファンド<為替ヘッジなし>(毎月決算型)が受賞しています。

また、リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2023の「投資信託部門債券型グローバル(評価期間5年)日本円最優秀ファンド賞」をインベスコ 世界債券戦略ファンド<為替ヘッジなし>(毎月決算型)が受賞しています。

 

インベスコ世界厳選株式ファンドの概要

商品分類 追加型投信/内外/株式
当初設定日 毎月決算型:1999年1月7日
年1回決算型:2018年10月5日
奇数月決算型:2023年9月22日
信託期間 無期限
決算日 毎月決算型:毎月23日
年1回決算型:毎年12月23日
奇数月決算型:奇数月の23日
(すべて休業日の場合は翌営業)
収益の分配 決算時に分配方針に基づいて収益の分配を行ないます。
購入単位 販売会社が定める単位
手数料(税込み) 3.30%以内で販売会社が定める料率
信託財産留保額 0.30%
信託報酬(税込み)
年率1.903%
その他費用(税込み) 監査費用、目論見書・運用報告書の印刷費用などが純資産の年率0.11%を上限として支払われます。
NISA 一般NISA対象

参考:インベスコ世界厳選株式オープン交付目論見書

インベスコ世界厳選株式オープンの特徴

ここからはインベスコ世界厳選株式オープンの特徴を見ていきましょう。

ファンドの目的

まずファンドの目的ですが、以下のように設定されています。

「日本を含む世界各国(エマージング国を除く)の株式を実質的な主要投資対象とし、投資信託財産の長期的な成長を目標に積極的な運用を行うことを基本とします。」

引用:インベスコ 世界厳選株式オープン|投資信託説明書(交付目論見書))2023年9月21日

 

ファンドの4つの特色

特色1:割安銘柄を厳選して投資

インベスコの運用方針は以下のように記されています。

主としてマザーファンド受益証券への投資を通じて、日本を含む世界各国(エマージング国を除く)の株式の中から、独自のバリュー・アプローチによりグローバル比較で見た割安銘柄を厳選し投資します。

簡単にまとめると

  • (エマージング国を除く)全世界の株式に投資する
  • (独自の手法で厳選した)割安銘柄に投資する

ということです。

インベスコ世界厳選株式オープンはファミリーファンド方式で運用されます。分配頻度と為替ヘッジのあり/なしで、6銘柄ありますが、すべて同じマザーファンドで運用されるため為替の影響を除いたパフォーマンスは同じになります。

参考:インベスコ 世界厳選株式オープン|投資信託説明書(交付目論見書))2023年9月21日

 

特色2:「成長」「配当」「割安」という株式投資の王道で投資

インベスコは、独自のアプローチで割安銘柄に投資しますが、運用のポイントとして「成長」「配当」「割安」という3つのキーワードをコンセプトにしています。

インベスコ・アセットマネジメントではこれを株式投資の王道として、世界のベストと考える銘柄に投資をおこなうとしています。

銘柄選択にあたっては、独自の財務分析、経営力、ビジネス評価等ファンダメンタルズ分析と株価の適正水準評価等に基づくボトムアップ・アプローチにより行います。

参考:インベスコ 世界厳選株式オープン|投資信託説明書(交付目論見書))2023年9月21日

 

特色3:為替ヘッジありとなしの選択が可能

毎月分配型や年1回決算型、奇数月分配型それぞれに為替ヘッジのありとなしの投資信託が設定されており、ニーズに合わせて選択できます。

為替変動リスクについて、対応の異なる2つのファンドがあります。
<為替ヘッジあり>では、実質外貨建資産について、原則として、対円での為替ヘッジを行うことにより、為替変動リスクの低減を図ることを基本とします。<為替ヘッジなし>では、実質外貨建資産について、原則として、対円での為替ヘッジを行いません。

 

特色4:ベンチマークはMSCIワールド・インデックス

インベスコがベンチマークとしている、MSIワールド・インデックスは、世界株式投資の標準的なベンチマークです。

そのベンチマークに対して、インベスコ世界厳選株式オープンはベンチマークを上回る運用成果を目指します。

<為替ヘッジあり>はMSCIワールド・インデックス(税引後配当込み、円ヘッジベース)、<為替ヘッジなし>はMSCIワールド・インデックス(税引後配当込み、円換算ベース)をベンチマークとします。

 

特色5 英国の現地法人で運用

インベスコ・の実際の運用は、日本ではなく、同じインベスコグループの英国でおこなっています。その投資プロセスは次の通りです。

参考:インベスコ 世界厳選株式オープン|投資信託説明書(交付目論見書))2023年9月21日

 

第1段階では、企業とのミーティングやグループ内あるいは外部アナリストとの情報交換により世界各国の株式の中から投資アイディアを発掘します。

第2段階では、「財務力」「経営力」「ビジネス評価」「バリュエーション」を軸にファンダメンタルズ分析をおこないます。

第3段階では、ファンダメンタルズ分析を基にボトムアップ・アプローチによりポートフォリオを構築します。

 

分配金の支払い頻度が選べる

インベスコ世界厳選株式オープンの特徴として、複数の分配金頻度から選べる点があります。

最も人気があるのは毎月分配型ですが、そのほかに年1回分配の投資信託と奇数月に分配をおこなう年6回分配の投資信託が設定されています。

なお、年1回分配の投資信託は為替ヘッジあり・なしともに設定来で分配金の支払いはありません。

 

インベスコ世界厳選株式オープンの運用状況

それではインベスコ世界厳選株式オープンの運用状況を確認しましょう。

まずは組み入れ銘柄から見ていきます。

<組み入れ上位5ヵ国(2023年8月31日現在)>

  国名 純資産比
1 アメリカ 43.2%
2 イギリス 16.7%
3 オランダ 5.3%
4 香港 4.8%
5 フランス 4.5%

出典:インベスコ 世界厳選株式オープン|投資信託説明書(交付目論見書))2023年9月21日

株式時価総額が圧倒的に大きいアメリカ株の比率が上位に来るのは、世界の株式に投資する投資信託としては当然のこととなります。アメリカに次いでイギリス、香港の企業が組み入れの上位に来ています。

 

続いて組み入れ銘柄の状況を見てみていきます。

<組み入れ銘柄上位(2023年8月31日現在)>

  銘柄 国籍 業種 組入比率
1 3iグループ イギリス 金融 5.3%
2 ベラリア フランス 素材 4.5%
3 ブロードコム アメリカ 情報技術 4.3%
4 マイクロソフト アメリカ 情報技術 3.7%
5 アメリカン・タワー アメリカ 不動産 3.7%
6 ユナイテッドヘルス・グループ アメリカ ヘルスケア 3.5%
7 レキットベンキーザー・グループ イギリス 生活必需品 3.4%
8 ユニオン・パシフィック アメリカ 資本財・サービス 3.2%
9 友邦保険控股(AIAグループ) 香港 金融 3.1%
10 ロイヤル・ユニブリュー デンマーク 生活必需品 3.1%

出典:インベスコ 世界厳選株式オープン|投資信託説明書(交付目論見書))2023年9月21日

組み入れ1位はイギリスを拠点とする投資会社である3iグループです。成長を重視しながらも配当と割安を重視するコンセプトの通り、他の投資信託によくあるハイテクグロース株の組み入れが少なく、独自の投資をおこなっていると言えるでしょう。

 

<その他、おすすめの投資先の紹介記事はこちら>

インベスコ世界厳選株式オープンのメリット・デメリットや注意点

続いて、インベスコ世界厳選株式オープンのメリットとデメリット・注意点を見ていきます。

インベスコ世界厳選株式オープンのメリット

インベスコ世界厳選株式オープンは、世界的な運用会社であるインベスコグループによって運用される世界株式への投資する投資信託です。

そのメリットは、世界に拠点を置くグローバルな運用会社によって運用されていることです。

投資対象が世界各地に広がると、拠点が1か国だけの運用会社では世界各国の銘柄をボトムアップで調査することに限界があり、どうしても「薄く広く」になりがちです。

結果、比較的インデックスに近いポートフォリオになってしまい、運用に特徴がない投資信託になってしまうケースもあります。

一方インベスコは、拠点が世界各地にあることで、世界各国の個別銘柄の情報まで収集が可能で、その運用銘柄もオリジナル色の強いものとなっています。

 

インベスコ世界厳選株式オープンのデメリットと注意点

インベスコグループの運用自体に問題がなくとも、分配頻度が多い投資信託への投資には注意が必要です。

 

株式投資の重要なメリットに「複利効果」が挙げられます。投資をおこなった資金が値上がりによって増え、その増えた資金が次の値上がり時にはさらに増えていくという流れです。

株式の長期投資が勧められるのもこの複利効果があるからです。

 

しかし、分配金の頻度が多いと、この複利効果のメリットが得られません。

分配金は支払われる際に税金が掛かります。購入時よりも基準価額が上昇した状態で分配金が支払われると、普通分配金となり税金が掛かります。通常は源泉徴収されて口座に支払われます。

 

分配金をもらわないで投資信託を保有していれば、その金額分の値上がりも享受できます。投資信託のパフォーマンスが良い場合、長期的に見ると多頻度で分配金をもらう場合とそうでない場合では投資結果に大きな差がつきます。

また、購入時よりも基準価額が値下がりしている状態で分配金がでることもあります。この分配金は特別分配金となり税金が掛かりません。購入時よりも値下がりしている状態で分配金をもらうことは元本の払い戻しとみなされるからです。

ですが、手数料を払って投資信託を購入し、振込んだ投資金額の一部が返ってくることになるため、投資が成功しているは言い難いです。

複利で運用することがいかに重要かは、こちらの記事の中で詳しく解説しています。

 

株式への投資は預金金利とは異なり、いついくら利益が出るのか不明確です。ある期間に大きく値上がりすることもあれば、全く値動きが止まってしまうこともあります。当然、値下がりすることもあります。

しかし、歴史的に見ると世界の株式市場は上昇しています。

株式投資で成功するには、いつ来るかわからない上昇局面に株式を保有していることが重要です。長期投資が進められるのもこのような株式市場の特性が1つの理由です。

このように株式の長期投資の有効性やメリットと、毎月分配という仕組みは相性がよくありません。インベスコのように分配金の支払いが多い投資信託の場合、このようなデメリットがあることに十分注意しましょう。

 

インベスコ世界厳選株式オープンの実績、口コミ、評判など

ここからはインベスコ世界厳選株式オープンの実績および口コミ・評判を見ていきます。

インベスコ世界厳選株式オープンの実績

インベスコ世界厳選株式オープンのパフォーマンスを見てみましょう。

  基準価額 設定来分配金合計 純資産総額
毎月決算型 為替ヘッジなし 9,267円 15,250円 8146.1億円
毎月決算型 為替ヘッジあり 12,385円 6,510円 61.4億円
年1回決算型 為替ヘッジなし 17,156円 0円 328.0億円
年1回決算型 為替ヘッジあり 12,322円 0円 25.0億円

 

まず、現在の基準価額と設定からこれまでに支払った分配金の累計額、そして純資産総額を見ていきます。

注目は毎月決算型の分配金支払い総額です。為替ヘッジなしについては、現在の基準価額以上の分配金を支払っています。

 

<為替ヘッジなし>

  1か月 3ヶ月 6カ月 1年 3年 設定来
毎月決算 +1.70 +11.69 +17.39 +31.23 +95.35 +270.22
年1回決算 +1.70 +11.64 +17.35 +31.24 +94.71
ベンチマーク +1.46 +10.74 +17.87 +19.26 +68.96 +224.19

 

毎月決算型基準価額推移

参考:インベスコ 世界厳選株式オープン|月次運用レポート(2023年8月31日現在)

 

<為替ヘッジあり>

  1か月 3ヶ月 6カ月 1年 3年 設定来
毎月決算 -1.62 +4.75 +5.73 +15.33 +36.63 +109.90
年1回決算 -1.64 +4.70 +5.72 +15.29 +37.35
ベンチマーク -2.11 +4.42 +7.07 +7.09 +19.00

 

毎月決算型基準価額推移

参考:インベスコ 世界厳選株式オープン|月次運用レポート(2023年8月31日現在)

 

インベスコ世界厳選株式オープンのパフォーマンスは一般的なインデックス投信と比較して優秀だと言って良いでしょう。毎月決算型の為替ヘッジなしで設定来のパフォーマンスが+270.22とベンチマークを大きくアウトパフォームしています。

2022年以降の世界的な金利上昇局面では、多くのハイテクグロース株が調整を余儀なくされたため、成長株への投資をおこなう投資信託のパフォーマンスはベンチマークを大きく下回る結果となってしまいました。

そのような環境下でも、ベンチマークに劣後することなく損失を最小限に食い止めているインベスコ世界厳選株式オープンの運用は優秀と評価できます。

そして今後金利の上昇局面が終了した時には、また値上がりを続ける期待が持てる銘柄だといえます。

 

インベスコ世界厳選株式オープンの口コミ・評判

インベスコ世界厳選株式オープンの口コミ・評判を見てみましょう。

パフォーマンスに対する良い評価が多いようです。

2022年におきたロシアによるウクライナ侵攻などの突発的なイベントもうまく乗り切ったという声も聞かれます。そして、長期に渡って安定的に分配金を支払っていることを褒めたたえる評価も多いです。

 

一方で悪い口コミについては、分配金に関するコメントが多く、分配金を出しすぎているのではないかと不安に感じている人もいるようです。

また、特別分配金をもらって税金が引かれなかったため、手取り額が増えたと喜んでいる口コミも散見されます。特別分配金は元本の払い戻しと同じですから決して投資として成功していないことには注意が必要です。

 

まとめ

インベスコ世界厳選株式オープンは純資産総額がシリーズ累計で9,000億円を超える大人気投資信託です。

その人気の秘密は「運用成績がよい」ということと「毎月分配型」の2点が大きなポイントでしょう。

 

インベスコグループの世界株式運用は、最近多いハイテクグロース株のみへ投資をおこなう投資信託とは異なり、運用会社としての哲学を持った独自性の強い運用をおこなっています。長い期間で見ると安定的にベンチマークを上回っており、運用能力の高い投資信託だといえます。

 

一方で、長期投資がセオリーである株式投資において、毎月決算をおこない分配金を出すのは理論的に非効率です。

ここまでの投資信託のパフォーマンスが良いので、毎月の手取り額にだけ関心が向かってしまい、本来の投資の意味や効率に考えが及んでいない投資家も多いのではないでしょうか。短期的な収入を期待して株式投資をおこなうのはリスクが高く、長期的には成功しない可能性が高いです。

 

世界経済の成長が続くと考えて、能力の高い運用会社に運用してもらいたいという人にはインベスコ世界厳選株式オープンは適した投資信託ですが、年1回決算型を選択して長期投資することをおすすめします。

【インベスコ世界厳選株式オープン(愛称「世界のベスト」)への投資に向いている人】

  • 世界経済が成長すると考えていて世界の株式に投資したい人
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  • アクティブファンドで銘柄選定による利益を期待する人
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